古希と乗馬

　サッチモって本当に友好的な馬です、外の椅子に座って拍車を付けながら、何となく目線を感じてヒョイと顔を上げると、馬房の窓からこっちを見てる。

　来月の顧問のクラスの専用馬にもサッチモを申し込んで...
幸いな事にこのクラスの時は他の馬場の練習はない、仲間はそれぞれに違う馬が専用馬です。


　　雨は上がりましたが、馬場は田んぼの中のように、どろどろでした。

　「馬との会話をしっかり成立させなさい、」の言葉を頭に、停止、発進、上手くできたら褒める、間違ったら止めて直ぐにやり直し。

　「あやふやな乗り手では馬が可哀想」の言葉を大切に、私のきゃくを覚えて貰うために何度も前脚旋回も繰り返す。

　早朝に誰か指導員がサッチモに乗ってくれていたのでしょうね、今日のサッチモは良く言う事を聞く、そう、蠅も少ないようです。

　終わりの頃には駈歩が何度も出ました。

　膝をきちんと鞍に着けて乗るやり方を教えてくれたので、並足で練習を繰り返し、お尻が軽くなるのを感じる。

　泥の跳ね上がりはヘルメットにまで達していた、今日は私だけでお終いのサッチモを丁寧に洗い、涼しくなってきたのでお腹の辺りはお湯で洗った。

　次のクラスを待っている顧問の所へ顔を出すと
「上手く乗れたじゃないか気持ち良かっただろう？」

　と言われ、嬉しさに私の顔はついニヤニヤととろけてしまった。