古希と乗馬

　HASの事務所で「バーン」と花火のような音がした、新しいボディープロテクタのキャンペンをやっているそうだ。

　私も買ったけれども、あの音で馬が驚かないのだろうか、その方が心配になってきた。

　贅沢ついでに乗馬用のヘルメットも買ってしまった、数年前から不具合が有って買い換えたかったのだが、この歳で新しいのを買うのは勿体ない気がしていた。

　しかし、数年たっても有りがたい事に未だ乗り続けている､矢っ張り不良品で乗るのはいざという時にまずいだろう、と...


　久し振りに私の乗るバフィーは前のクラスではビギナーさんに乗って貰っていた。

　練習が終わって洗い場に帰ってきたバフィーは、乗り手が居なくなっても洗い場に繋がれたままになっていた、しきりに私の方を見ている。

　厚かましいかな〜と思ったけど思い切って傍にいた指導員に
「あの〜、もしよろしかったら､バフィーを此方にお借りしても良いでしょうか？」と
　声をかけてしまった。

　そうして少し早かったけれども、バフィーのお手入れを始めた。
此の馬も鞭はいらないという。

　見知らぬ男性に
「何でバフィーに乗るのですか？臆病で一寸した事に驚いて、とんでも無い方へ逃げていくそうですね？」
　と尋ねられた。

　そんな噂が流れているのか、可哀想に...

「バフィーは優しい良い馬なので専用馬にしてるのよ」
としか答えられなかった。

　＊　鐙を軽く踏む
　＊　お尻を軽く
　＊　手を動かさない
　＊　輪乗りの時には中心にいる先生から目を話さない
　＊　踵を上げない