古希と乗馬

　雨降りで肌寒い、どころではないこの寒さ。
暑かった日に、思い切って衣替えをしてしまった私の箪笥の中は夏物ばかりです。

　昨日乗馬からの帰り道で車の窓ガラスにぽたぽたと落ちていた雨粒が今朝は本降りになっておりました、折角仕舞ってしまったセーターを取り出して歯医者さんへ参ります。

　誰もいないと思った待合室から「お早う御座います」の声
気がつくと先生がしゃがんで待合いの本を整理しておりました。

　「先生の病院は楽しいですね〜いくら眺めても見飽きないですね。」

「二十年もこの仕事をやっているし、貧乏な頃から少しずつかっていてこんなに増えちゃったんですよ。」
「無機質な所で今日はどんな治療だろうと考えているより、気晴らしになるだろうとね。」

「アメリカでしか買えないような物もありますが、良い波は外国の方が多いですか」
　先生が真っ黒に焼けていらっしゃるし、サーフボードも玄関の片隅に置かれている、サーフィンのついでに買ってくるのかと思って尋ねました。

　「休みを取ると叱られますからね、滅多にない旅行の時は買い物で時間が潰れます」
子供のような心を持った先生なんだわ。